Tanzania Harvest Update 2025/26
2025.10.22

Tanzania Harvest Update 2025/26

2025/26シーズン最初の収穫報告によると、タンザニアではコーヒー生産量が力強く回復し、国内のコーヒーベルト全体に再び楽観的なムードが広がっています。特にアラビカの生産量が大きく伸びており、国内総生産量は昨年の135万袋(60kg換算)から約145万袋に達する見込みです。好天に恵まれたこと、継続的な植え替え、そして世界的な需要の高さがこの成長を後押ししています。

収穫期は通常、低地では7月から10月にかけてですが、南部地域では早いところで6月から収穫が始まりました。タンザニアコーヒー委員会や地方自治体による、2025年末までに2,500万本の苗木を配布する取り組みや、肥料へのアクセス改善への投資が少しずつ成果を見せ始めています。一方で、小規模農家にとって肥料の価格や使用量の確保は依然として課題となっています。

アカシアヒルズ & テンボテンボ

今年、私たちが北部高地のアカシアヒルズを訪れたのは、ちょうど収穫の最盛期でした。昨年とは対照的なタイミングです。農園は活気に満ち、枝いっぱいにチェリーを実らせた木々が、まるで収穫する人々にエネルギーを与えているかのようでした。ケント、バティアン、カスティージョ、SL28といった品種では、収穫量が目に見えて多く、収穫期間は短く凝縮されていました。

開花は全体的にバランスよく分布し、早咲き20%、メイン開花60%、遅咲き20%という構成。乾季と雨季が交互に訪れることで、品種ごとの発育が自然に調整された結果でした。私たちの訪問時には木々が重そうにチェリーを実らせており、労働力も十分に確保されていたため、熟度のピーク時でもスムーズに収穫が進められていました。

プロセスの進化:ナチュラルへの本気の挑戦

今年最も注目すべき変化は、精製(プロセス)の面にあります。従来のフリーウォッシュトに加えて、今年は新たにナチュラルやハニーのロットを導入。ゲイシャなどの希少品種も含まれています。

これまでタンザニアでは、ナチュラルプロセスはリスクが高いと見なされてきました。湿度の高い気候、乾燥設備の不足、物流上の遅延などが品質を損なう要因となるからです。乾燥が不十分なコーヒーはカビやフェノール臭が生じたり、カップ特性が急速に劣化する恐れがあります。そのため多くのドライミルや輸出業者は、信頼性の高いウォッシュド精製を選ぶのが一般的でした。

しかし、今年は大きな転換点を迎えています。2年間にわたる基礎研究、制御実験、出荷前サンプルの厳密なモニタリングを経て、ようやく品質リスクのないナチュラルコーヒーを自信を持って提供できる段階に到達しました。初期のカッピング結果は驚くほど良好で、クリーンで奥行きがあり、果実味が鮮やかに表現されています。すでにいくつかのロースターの間で高い評価を得ており、近い将来、カフェのメニューに並ぶ日が待ち遠しいほどです。

現地からのメモ

レオンとアイディーン夫妻と農園で過ごす時間は、いつも喜びに満ちています。今年は特に、その土地の美しさに改めて心を奪われました。野生動物に囲まれ、急峻な斜面に広がる農園は、冷涼な高地の気候と相まって、他にはない特別な空気を纏っています。ここで過ごす時間を通じて、レオンの描く夢の側面や、二人が思い描く未来への創造的な構想をより深く理解することができました。

彼らのビジョンは単なる生産量の拡大にとどまりません。自然と人、そしてクラフトの調和を追求するものです。アカシアヒルズは、タンザニアのコーヒーが「卓越性」と「魂」を同時に表現できることを証明する存在として、これからも私たちにインスピレーションを与え続けるでしょう。