「サントスNo.2」って何?ブラジルコーヒーの等級表示を読み解く。| TYPICA Direct Quote™

ブラジルのコーヒーを調達する際、見積もりや契約書などに必ず記載されているのが等級表示です。「サントスNo.2」「Fine Cup」「Strictly Soft」——これらの表記を見慣れていても、その意味と相互の関係を正確に理解しているバイヤーは意外と少ないものです。
今回は、ダイレクトクオート™を通じてブラジルの生産者からオファーを受け取る際に役立つ、等級表示の読み方を解説します。

ブラジルのグレーディング体系
ブラジルのコーヒーは主に「欠点豆の数」によって等級が決まります。300グラムのサンプルの中に混入している欠点豆・異物の数をカウントし、その数が少ないほど高いグレードとなります。
等級の体系は以下の通りです。
- No.2:欠点数4以下(最高グレード。「No.1」は存在しない)
- No.3:欠点数12以下
- No.4:欠点数26以下
- No.5:欠点数46以下
- No.6:欠点数86以下
- No.7・No.8:それ以上
コマーシャル用途で最も流通量が多いのはNo.2〜No.4の範囲です。No.2は品質・価格のバランスが取れており、ブレンド原料として世界中で広く使われています。No.3・No.4はコストを抑えたい用途に向いており、用途に応じた使い分けが可能です。
欠点豆にはいくつかの種類があり、それぞれに「換算係数」が設定されています。例えば、黒豆1粒は1欠点、未熟豆や発酵豆は0.5欠点として計算されます。同じ等級でも欠点の種類によってカップへの影響が異なるため、精度の高い調達を行うバイヤーはサンプルの欠点内訳まで確認することがあります。

「サントスNo.2」とは何か
「サントスNo.2」は、ブラジルを代表するコマーシャルコーヒーの通称です。「サントス」はブラジルの主要輸出港であるサントス港に由来しており、ブラジル産コーヒーの代名詞として長年世界市場で使われてきました。
等級はNo.2、つまり欠点豆が少なく品質が安定していることを示します。酸味が穏やかでクセが少なく、ブレンドのベース原料として非常に扱いやすいため、日本をはじめ世界中のコマーシャルバイヤーから長く支持されてきました。

カップクオリティによる補足表示
等級は欠点豆の数で決まりますが、ブラジルではこれに加えて「カップクオリティ」による補足表示が使われます。同じNo.2でもカップの評価が異なる場合があるため、この補足表示を合わせて読むことが重要です。
主な表示とその意味は以下の通りです。
- Strictly Soft(ストリクトリーソフト):最も高い評価。クリーンで甘みがあり、雑味が少ない。
- Soft(ソフト):良好なカップクオリティ。コマーシャル用途の標準的な上位グレード。
- Softish(ソフティッシュ):ソフトに近いが、わずかに風味にムラがある。
- Hardish / Hard:やや刺激的・渋みのある風味。価格は下がる。
- Rioy(リオイ)/ Rio:発酵臭や薬品臭(ヨード臭)が感じられる。コマーシャル用途でも下位に位置する。
オファーには等級とカップクオリティ表示が併記されることが多く、例えば「No.2 / Strictly Soft」であれば最高水準の品質を示します。この組み合わせを読む習慣をつけることで、オファーの比較精度が大きく向上します。

等級表示を知ると、調達が変わる
等級の仕組みを理解すると、これまで漠然と「ブラジルNo.2」として一括りにしていたコーヒーが、実は農園や生産年によって品質にばらつきがあることに気づきます。
ダイレクトクオート™では、希望する等級やカップクオリティを条件として入力した上で見積もり依頼を送ることができます。複数の生産者から届くオファーを同じ等級で横並びに比較することで、価格差の背景——農園の管理水準や精製の丁寧さ——を生産者に直接確認できます。
「なぜこの農園はこの価格なのか」を自分で問いかけ、答えを生産者から直接受け取る。その積み重ねが、調達の質を根本から変えていきます。