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ポテトディフェクトについて

ポテトディフェクトとは?
ポテトディフェクト(以下PTD)は、東アフリカの一部の国、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ、ウガンダのコーヒーのみに見られる、挽いたコーヒー豆や淹れたコーヒーから生のじゃがいものような香りを感じるディフェクト(欠陥)です。
原因は、ある特定の虫がコーヒーチェリーを食べて穴を開け、そこからバクテリアが発生すること、またはコーヒーノキ自身が虫に刺激されてピラジンという成分を発生させることと言われていますが、まだ正確な原因は解明されていません。
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ほかのディフェクトとの違い
PTDがほかのディフェクトと異なる点は二つあります。
一つ目は、選別が難しいことです。PTDに冒された豆は、生豆の色や密度の違いなどで見分けることができず、焙煎豆を挽いて香りを確かめるまで分かりません。つまり、生産者やロースターの努力で防ぐことができないディフェクトなのです。
二つ目は、ランダムに混入することです。例えば、60kgの麻袋にたった一粒だけ入っていて、それがたまたま手にしたコーヒーカップの味に影響を与えているかもしれません。ロット単位や麻袋単位で起こるディフェクトではないため、返品交換の意味を成しません。
これらのPTD特有の性質から、解決策や補償について考えるのは難しく、あるルワンダの生産者からは「ポテトを恐れないで下さい。それは必ず起こるものだと理解してほしい」とコメントがありました。
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ロースターのみなさんへ
ポテトのカップがあったら、それをそっと引き下げて、もう一つ同じコーヒーのカップを用意して、味を確認してみてください。もし複数回ポテトが見つかったら、何カップ中、何回ポテトが出たのか、是非フィードバックを下さい。生産地での改善に役立ちます。上記の理由から、PTDを理由とする返品交換は対応しておりませんが、もし何かできることがあれば、是非ご連絡下さい。
そして願わくば、PTDを理由に、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ、ウガンダのコーヒーを取り扱うことを躊躇わないで下さい。これらの国々のコーヒーは大きなポテンシャルを秘めています。これまで出会ったことのないようなコーヒーがまだ無尽蔵に眠っているのです。その可能性の追求を楽しみましょう。お客さんもきっと、それを望んでいるはずです。